日本区域麻酔学会 第5回学術集会

日本区域麻酔学会 第5回学術集会

ご挨拶

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2018年4月13日(金)と14日(土)の2日間、大阪は中之島の大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)において日本区域麻酔学会第5回学術集会を開催させていただくことになりました、大阪市立大学医学部麻酔科学講座の西川精宣でございます。どうぞよろしくお願いいたします。このような機会を与えていただきました皆様方に心より御礼申し上げます。

本学術集会のテーマは「区域麻酔の源流から大海へ」とさせていただきました。区域麻酔は百数十年の歴史を持ちますが、末梢神経ブロックはややもすると一部の達人のみが行うしきいの高い領域でした。超音波ガイド下神経ブロックはその可視化能と合理性により、末梢神経ブロックを行う麻酔科医の裾野を大きく広げましたが、それもすでに十数年の歴史を持つようになりました。黎明期は主義・主張がぶつかることもあるのですが、源流が渓流となり、次々に合流してやがて大きな川の流れとなって、いずれは大海に向けて注いでいくように、区域麻酔もそれぞれの源流を知り、今後の方向性を皆様と一緒に考えることが今後の普及のために重要と考えています。本年度から区域麻酔暫定認定医が誕生し、2020年度からの区域麻酔認定医・指導医制度に向けていよいよ本格稼働します。区域麻酔が周術期のクオリティを改善するのは疑いないことですが、その理論と技術を高めていこうという若い先生方のためにも、私たちはエビデンスを集積し検証を加えつつ、誰もが安全で確実な区域麻酔を施行できるスタンダードを築いていかなければならないと思っています。  

 中・長期予後も視野に入れた時、区域麻酔はより大きな可能性に満ちていますが、併用する全身麻酔や鎮静のあり方も今後の課題です。脊髄くも膜下麻酔、硬膜外麻酔、そして末梢神経ブロックには、まだまだ語り尽くせない奥深いものがあります。また、小児や妊産婦では特別な配慮が必要です。成功の基本は、さまざまなデバイスの助けを借りながらも五感を駆使して、然るべき運針、投与量で期待通りの無痛域を得ることだと思いますが、確かな知識と細やかな技術に加えてメディカルスタッフとのコミュニケーションも大切です。  

 また、生理学、薬理学、解剖学のサポートなくして区域麻酔の発展はないと思っています。本学術集会でも区域麻酔に関する基礎と臨床の講演をはじめ、Pros and Cons debateや、シンポジウム、超音波ガイド下神経ブロックハンズオンワークショップ、そして海外からお招きしたSono-anatomyの著名な先生の講演を企画しています。そして、今後の区域麻酔の発展のために最も重要な一般演題の発表で、皆様の経験、新しい知見を持ち寄ってディスカッションして頂き、情報を共有していただく事を切に期待しております。

本学術集会が少しでも皆様のお役に立つことができるよう、また、リラックスして学会を楽しんで頂けるよう、工夫をこらして皆様をお迎えする準備をすすめております。数多くの皆様のご参加をここ大阪の地で心よりお待ち申し上げております。

平成29年5月吉日

 

 

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